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69話 ギルド内の抜剣と五本の白銀の剣

Auteur: みみっく
last update Date de publication: 2025-12-04 06:00:20

「おい! 聞いてるのか……コラッ!」

 男は、護衛を突き飛ばそうと大きな手で肩を押した。ドスンという鈍い音が響いた。だが、護衛はびくともせずに、逆に男が力負けをしてよろめいた。その事実に男の表情は屈辱的な怒りに満ちてきた。護衛対象を護衛する者が騒ぎを起こすわけにはいかないので、絡まれても無視が基本だった。護衛の冷静さとプロ意識が、その動きから感じ取れた。

(あ、ヤバイ。これ、早く手続きを終わらせないと騒ぎになるじゃん……)

 ユウヤは、内心で焦った。後ろのゴツイ冒険者の殺気立った視線が、背中に突き刺さるのを感じた。

(えっと、階級章って、このネックレスのタグだっけか……どれだよ!?)

 ユウヤは、いたる王国で国王やギルドから色々渡されていた。首から下げたいくつもの装飾品の中から、どれが階級章なのか判別がつかなかった。

「階級章って、このタグだっけ?」

 ユウヤが、首から下げているタグを指差して尋ねると

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    「幸運なのですかね……金や権力があった方が良いですが、それが目的で付き合って無いので、金や権力が無くても一緒に居られれば幸せですよ。お金なら俺も持っていますし稼いでますしね。権力が無くても暮らせますよ」 ユウヤは、湯船の縁に頭を預け、夜空を見上げながら淡々と語った。その声には、物質的な豊かさよりも、心の平穏を重んじる静かな意志が宿っていた。「そうか……金や権力が無くても大切にするのだな?」 おっちゃんは、ユウヤの言葉の真偽を確かめるように、じっとその瞳を覗き込んできた。「勿論ですね……権力は、むしろ邪魔ですね、のんびりと暮らしたいので……」 ユウヤが少し困ったように笑いながら言うと、おっちゃんは目を丸くして、腹の底から響くような声で笑い出した。「変わった奴だなぁ! 普通は死物狂いで権力を手に入れようとしている奴等ばかりだぞ?」 だろうね~普通は。でも俺は、権力に魅力を感じないしなぁ……何でだろ?自分でも分からない。前世の記憶があるからか、それとも今の自由な身の上が気に入っているからか。「俺の考えは参考にはならないですね」 ユウヤは、気恥ずかしさを隠すように、お湯を掬って顔を洗った。「いや、それはそれで、珍しい考えで興味があるな。それで、その女と結婚をする気はあるのだろ?」 おっちゃんは、面白そうに目を細め、さらに踏み込んだ。その視線は、若者の覚悟の深さを推し量るかのようだった。「えぇ、ありますよ……婚約してますし。……好きなので」 ユウヤは、暗闇に紛れて赤くなった顔を隠しながら、はっきりと答えた。ミリアやシャルロッテの、時折見せる年相応の笑顔や温もりを思い出すと、自然とその言葉が口を突いて出た。「だったら要らないと言っている権力も付いてくるが良いのか?」 おっちゃんは、現実的な問題を突きつけるように、鋭い問いを投げかけた。その声は、

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  • 異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。第二章   85話 虚偽の言い訳と謀反同等の処罰

     まあ、普通は貴族からお金を出させるとか、寄付金を募るとか思っているんだろうけど……ユウヤは、彼らの甘い認識と、自分がこれから行おうとしていることの根本的な違いを認識した。「ふざけるな! 横暴だ! 貴族の監禁は重罪だぞ!」 上級貴族の男が、激昂した声で会議室の扉の向こうから叫んだ。彼の顔からは、さっきまでの余裕が完全に消え失せていた。「監禁では無く……証拠隠滅阻止、調査の妨害防止の為の一時的な投獄です。罪状は王国のお金の私的な使用の疑いなので、解決するまでの間は我慢していてください」 ユウヤは、冷静に、しかし断固とした口調で法的な論理を突きつけた。「なんだと? そんな証拠はないだろ! 推測で貴族を投獄するなどありえん! すぐに開放しろ!」 男は、さらに声を荒らげた。急に貴族達の顔から余裕が消えて慌てだしたが、国王が毅然とした表情で兵士に命令をした。 「直ちに執行せよ!」 その声を受けて、訓練された上級兵士や騎士たちが次々に会議室へ入り、大声で抗議する貴族たちを迅速に拘束して投獄した。応接室と会議室を隔てる扉が閉ざされ、激しい怒号と抵抗の音が遠ざかると、室内は再び静かになった。「では、毎回税金を納めていない貴族と、納めている貴族を教えてください。真面目に税金を納めている貴族は関係ないので開放してあげてください」 ユウヤは、静まり返った室内で、落ち着いた声で国王に次の指示を出した。その声は、一切の私情を挟まない、公正な判断を求めていた。 国王は、恐る恐る、税務に関する資料を提出した。 税金を減額申請をしている領地、納めていない領地の資料を調べて、ミリアとシャルロッテが馬車を駆り、足早に領地を見て周り、領民からも話を聞いた。その結果、25の領地の内、15の領主が不正をしていて、豪邸に住み、領民からの酷い噂ばかりが報告された。強制的に調べた結果、不正の事実が確実であると確認でき、国王の厳命により、爵位の剥奪と全財産の没収が実行された。 それと、モンスターが出現してというのは真っ赤なウソですぐにバレた&hell

  • 異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。第二章   37話 憎悪と怨念に蝕まれる心と、微塵もない反省の色

     ――その日々は、まさに“生き地獄”だった。 過ちの報いは、終わることなく彼を縛り続けた。 助けを求めても届かず、悔いても戻れず、 彼の世界は、冷たい家族の無言と、自分自身の後悔によって塗りつぶされていく。 家族たちが仕事に出かけて一人になると、問題の張本人――かつてのバカ貴族は、 小屋の隅で静かにユウヤへの憎しみを募らせていた。 なぜ自分がこんな目に遭っているのか。 その原因を必死に――だが歪んだ視点で――考え続けていた。 なぜ王族のユウヤが、護衛を少人数しか連れず、町を歩いていたのか?

  • 異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。第二章   36話 孤立無援の末路と、冷たい家族の視線

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  • 異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。第二章   35話 斬首への反対と、ユウヤが下した厳罰

    「なんの御用かしら?」 ミリアが、あくまで上から目線で尋ねる。その声は、一瞬にして部屋の空気を張り詰めさせた。国王の顔に、さらに緊張の色が走る。当然、七つの王国を支配下におく帝国の皇帝が溺愛する第一皇女のミリアを怒らせればただでは済まない。 そして今回の件は、その皇女殿下を王国内の貴族が襲撃を企て、実行に移し襲撃をしてしまったのだ。国王は、事態の深刻さに、喉の奥が張り付くような感覚を覚えていた。「その……我が王国のバカ貴族が、とんでもない無礼を行い申し訳ないです」 国王は顔を青ざめさせ、冷や汗を滲

  • 異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。第二章   34話 王族の忠告と、路地裏に残した愚かな貴族

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